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セックスレスは、法的にも「離婚の事由」に該当する

夫婦間でのセックスレスは、浮気にとどまらず、最悪の場合は離婚に発展することもあります。特に、片方の一方的な拒絶によるセックスレスは、立派な離婚事由に該当し、場合によっては慰謝料が発生することもあるのです。

◆夫婦間の性交渉は、「気分しだい」でするものではない!?

セックスレスの結果、離婚に至ってしまうカップルはたくさんいます。表向きには他の理由を挙げていても、実はセックスレスが重大な原因だったというケースは多いのです。

法律的にも、セックスレスが「婚姻を継続しがたい重大な事由(民法770条1-5)」に相当する場合があります。実際パートナーに一方的に拒絶されたというケースでは、慰謝料の支払いが命じられた判例もいくつかあるのです。

しかし多くの人が、そこまで重大に事を受け止めていません。セックスとは気分の問題であり、自分がしたくなければ相手の求めに応じる必要はない、と考えています。 ところが夫婦にとっての性交渉は本来そういうものではなく、「円満な結婚生活のために大切なもの」という位置づけなのです。

◆セックスレスが離婚の事由になる理由

なぜ夫婦間のセックスレスが離婚の事由に該当するかというと、まず「妊娠・出産」の問題があります。一方的に相手から拒絶されてしまうと、当然ながら子どもを授かることができませんので、これだけでも婚姻を継続しがたい理由になるのです。

また「精神的な痛手」もあります。何度も誘いを断られると、誰でも深く傷つくものです。特に相手に持病やEDなどの致し方ない事情があるわけではないのに、身勝手に拒絶された場合は、慰謝料を請求できる可能性も出てきます。

このように、長引くセックスレスは夫婦関係の破たんをもたらす可能性があるものとして、法的にも決して軽く扱われていません。さしたる事情がないのに「その気になれないから」と相手を拒絶している人は、もう少し重く受け止めたほうがいいでしょう。

◆夫婦には、関係修復の義務がある!

ちなみに相手が浮気をした場合、その理由がもともと夫婦間のセックスレスにあった場合は、慰謝料請求をしても額が低く抑えられることもあります。つまり「情状酌量の余地」があるものとみなされるからです。

実際、妻が夫とその浮気相手に500万円の慰謝料を求める裁判を起こした結果、90万円しか認められなかったという判例があります。この夫婦はもともと性交渉がほとんどなく、妻にも改善の努力が見られなかったことが原因のようです。

意外と知られていませんが、夫婦にはそれぞれ関係を良くするための努力をする義務があります。それを怠っていた場合は、自分にも過失があると見なされて、訴えが通らないことがあるのです。

このように、セックスレスは離婚の立派な原因になる問題です。セックスを「自分の気分しだいで気ままにするもの」と思っている人は、少し考えを改める必要があるかもしれませんよ。