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統合失調症の治療で性機能が低下する?

統合失調症の治療で性機能が低下する?
精神疾患はいずれも性欲や性機能の低下につながる可能性がありますが、統合失調症もその1つです。

またうつ病と比較すると治りにくい病気でもありますので、長く付き合っていかなければいけない患者さんが多いでしょう。

それだけにパートナーとの関係を良くするためにも、性生活の維持は重要な課題だといえます。

◆統合失調症の治療薬と性機能の関係

統合失調症の治療薬と性機能の関係

統合失調症は、幻覚や幻聴といった知覚障害や、妄想などの思考障害、また認知機能障害などさまざまな症状が出てくる精神疾患です。日本人の100人に1人がかかるほどメジャーな病気であり、決して特別なものではありません。

幻覚や妄想という独特の症状から、一見すると人格そのものが破壊されてしまう怖い病気というイメージを持つ人が多いのですが、多くの患者さんでは心の働きは保たれることが多く、前駆期、急性期、回復期などの経過をたどって徐々に落ち着いていきます。
また薬の進歩などによって、長く安定した状態を保てる患者さんも増えています。

統合失調症そのものが性欲や性機能の低下を招く場合もありますが、多くは治療薬に原因があるようです。統合失調症の薬は脳のドーパミン受容体に結合して、幻覚や幻聴などの症状を抑えます。

しかしドーパミンがブロックされることで、プロラクチンというホルモンの値が上昇することがあるのです。プロラクチンは妊娠~出産後の女性に多く分泌されるホルモンで、性欲を抑える効果があります。ちなみに射精後の男性にも分泌されるものです。

プロラクチンが過剰になりすぎると「高プロラクチン血症」という症状になり、女性なら月経不順、男性なら性欲減退やEDにつながります。また男女ともに妊娠していないのに乳汁が出る場合もあります。

◆まずは医師に気軽に相談を

こうした薬の副作用は珍しくなく、統合失調症の患者さんの多くが自覚しているともいわれます。しかし月経不順は女性にとって体のリズムを乱す大きな問題ですし、男性のEDも自信の喪失につながります。もちろんパートナーがいる場合はセックスレスという問題にも発展するでしょう。

実際、統合失調症を治療中のパートナーと、セックスレスが慢性化しているという悩みも多く見られます。

このような場合は担当医に相談し、薬の服用量を調整することで改善できる可能性もあります。また最近では性機能に影響を与えにくい薬も開発されていますし、バイアグラなどのED治療薬を処方してもらえる場合もありますので、まずは医師にオープンに話してみることが大切です。

日本ではどうしても性のことを医師に話すのがためらわれる人が多いのですが、健康的な性生活はQOL(生活の質)の観点からも決して軽視できない問題です。医師側もそれを当然のことと考えていますので、ぜひ気軽に相談してみましょう。