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女性更年期障害による性交痛

女性が閉経を迎えるころに訴えるさまざまな症状を、まとめて更年期障害といいます。代表的な症状としてはのぼせやほてり、頻脈や動悸、頭痛やめまいなどですが、その中に「性交痛」も含まれます。 これは卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンの量が急速に減少することによって起こるものです。

◆性交痛を引き起こす「萎縮性膣炎」とは?

女性更年期障害については広く知れ渡っていますが、性機能障害についてはあまりスポットを当てられることがないかもしれません。しかし平均寿命が80歳を越える今、閉経を迎える50歳前後はまだまだ若く、毎日を充実させるためにもパートナーとの性生活はとても重要だといえます。

性交痛が起こるのは、膣内の微生物と関係があります。女性の膣内は温かく湿っているために、さまざまな微生物が常在しています。しかし感染症などにかからないのは、膣に「自浄作用」というはたらきがあるためです。

これを助けているのが、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンです。しかしエストロゲンの分泌が減少すると細菌が繁殖しやすくなり膣炎につながります。そのため閉経後の女性には、まず膣の入り口あたりにかゆみや違和感が見られることが多くなります。

それでもわずかながら分泌されるホルモンによって何とか自浄作用が保たれているのですが、進行するとついに膣のひだが少なくなり、膣壁が薄くなっていきます。これを「萎縮性膣炎」といいます。 こうなると膣壁の弾力がなくなるため性交痛に至るほか、性交によって出血が見られる人もいます。

◆必要に応じてホルモンの補充療法も

もちろん症状は人によって異なりますので、中にはまったく違和感なく今までどおりに性生活を楽しめる女性もいます。それでも加齢とともに徐々に膣内の細菌は繁殖しやすい状態となっていくことが一般的です。

治療のためには、婦人科で診察を受ける必要があります。医師が見ただけで分かることもありますし、必要に応じて膣内の細菌検査をおこなうこともあります。

そして抗生物質で炎症を抑えるほか、人によってはホルモン補充療法(HRT)がすすめられることもあるでしょう。欧米では以前から広くおこなわれてきた方法で、日本でも近年は幅広く実施されています。 失われたエストロゲンを投与するもので、さまざまな更年期障害の緩和に役立てられています。

その他、胎盤から抽出された成分を使うプラセンタ療法や、漢方薬を使った治療法もあります。ホルモン補充療法よりも副作用が少なく、安全性が高いとして人気を集めています。

性交痛を含め、更年期障害はあまりに重いとQOLを低下させてしまいますので、気になる症状がある際はぜひ婦人科を受診しましょう。

■参考URL:http://www.e-carada.jp/ls1/illness/woman/10.html